《部活が揺れる 長引く自粛》(2) 部員確保 新入生に会えず
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高崎高の皿山教諭がラグビー部員向けに制作したトレーニング動画

■合同チーム
 昨秋のワールドカップ(W杯)日本大会成功で人気の高まったラグビー。「新入部員の加入を楽しみにしていたのに…」。群馬県内の高校ラグビー部関係者は部員確保の好機と期待を寄せていただけに、長引く休校で新入生と接触すらできない異例の事態に戸惑いを隠せない。

 高校ラグビーは主に15人制で行われ、昨年度の全国大会県予選に出場した14チームのうち三つは、それぞれ2校または3校で編成した合同チームだった。高崎高の部員数(2、3年)は現在16人。今年1月の県新人大会は単独でエントリーしたが、けが人が出るなどしてやむを得ず棄権した。浜田駿主将が「自分たちのラグビーを見せ、結果を残したい」と話すように、今季に懸ける思いは強い。

 中学時代にクラブチームに所属していた新入生4人が入部を希望しており、顧問の皿山倫義ともよし教諭は「未経験者も10人ほど確保したいが、この状況でどれだけ入ってくれるか」と気をもむ。部員には「家でできることをやろう」と呼び掛け、トレーニング動画を制作して配信している。

 県内中学校にラグビー部は設置されておらず、高校での勧誘が競技人口の裾野を広げる鍵になる。県高校体育連盟ラグビー専門部の清塚進委員長は「W杯を追い風にしたかったが、完全に新型コロナウイルスに水を差された」と落胆する。顧問を務める安中総合学園高は部員5人。「少人数の学校を対象にした関東合同チーム大会も中止になった」と嘆いた。

■確定しない人数
 夏の甲子園、群馬大会の開催可否が注目される高校野球。尾瀬、玉村、藤岡北、四ツ葉中等の4校は連合チームで春の県大会に出場する予定だったが、中止になった。新入部員の人数が確定しないため、夏は何校で臨むのか、そもそも大会は開かれるのか不透明な情勢だ。尾瀬の顧問、関祐亮教諭は「各校と連絡を取り合い、どんな決定が出てもいいように準備している」と話す。

 尾瀬で唯一の部員、青木夕渡ゆうとさん(3年)は休校中も体力づくりのため、ランニングや素振りに励んでいる。母の由佳子さん(36)は「連合チームでいつも楽しそうに野球をしている。無観客でもいいので、夏は試合をやらせてあげたい」と願う。

 ただ部活が再開されたとしても、当面は「3密」を避けた上での活動が求められそうだ。四ツ葉中等の渋沢祐介教諭は「各校で(活動内容の)制限の度合いに差が出る可能性がある。合同練習も認められるのか、分からない」と連合チームならではの悩みを明かした。

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