ザスパ サンダーズ ペガサス 警戒度引き下げも正常化まだ遠く
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1万1000人が駆けつけたザスパのJ2復帰戦。リーグ再開を待ち望むファンは少なくない=2月23日、正田醤油スタジアム群馬
閉館が続いてきたALSOKぐんまアリーナ。群馬県スポーツの拠点として再開が待たれる=4月27日、前橋市

 新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた各種自粛要請について、群馬県は16日、独自指針に基づく警戒度を従来の4から3に引き下げ、外出自粛や休業要請を一部解除した。県有施設も感染予防を徹底した上で順次再開する方針。プロ、アマを問わず厳しい環境に置かれていた群馬県スポーツ界はようやく正常化に向かうが、「かつての日常に戻るには、まだ時間がかかる」と慎重な声が多い。

 群馬県のプロ球団、サッカーJ2のザスパクサツ群馬とバスケットボールB2の群馬クレインサンダーズ、野球の独立リーグ・ルートインBCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスは、県の警戒度引き下げを冷静に受け止めた。Jリーグはシーズン中断中で、Bリーグはシーズン途中で打ち切り、BCリーグは開幕が先送りになっている。練習場所の確保をはじめ活動が制限されており、正常化は死活問題だ。

 ザスパは大型連休明けの7日から前橋市内の施設を借り、複数の班に分かれて自主練習を始めた。クラブハウスのある市営のコーエィ前橋フットボールセンターなど公営施設はまだ使用できない見通しで、全体練習の再開時期は未定。奈良知彦社長は来週以降、奥野僚右監督らチーム首脳陣と練習再開へ向けて協議を進めるとし、「慌てて再開して感染者を出すことはできない。社会状況をじっくり見極め、どのようにチーム強化を進めるかは現場の判断に任せたい」とした。

 サンダーズは来季に向けて選手と契約交渉を進め、7月のチーム始動を予定する。現在は各選手の個別練習のみで、小中学生対象のスクール事業もオンライン指導を取り入れて「3密」(密閉、密集、密接)を避ける。北川裕崇社長は、リーグ戦開幕には感染防止のインフラやガイドラインの整備が欠かせないとし、「不安を除くことが重要。休校解除など日常生活が戻ってこないと、次の動きは取りづらい」と語る。

 ペガサスは、リーグ代表者会議が各球団の判断でチーム活動可能と決定したことを受け、17日にチーム練習を再開する。対外試合などは県内球場の開放を待つ必要がある。リーグは開幕が遅れ、速やかに日程を消化できるよう、2地区2シーズン(前・後期)制を今季は3地区1シーズン制に切り替えた。緊急事態宣言が継続している神奈川や埼玉のチームもあり、21日をめどとする政府の解除可否の判断を待って開幕日などが決まる見込み。

◎施設管理団体やアマ競技団体 活動再開へ着々
 県の警戒度引き下げに伴って公営施設の開放が始まり、各競技団体は徐々に活動再開に向かう。屋外施設の利用可否など自治体によって自粛の度合いが異なったために生じた競技環境の格差も、解消が進むとみられる。

 6月1日まで休館予定の前橋市のALSOKぐんま総合スポーツセンターは専門家による現地調査を行う。施設を運営する県スポーツ協会は「消毒液や検温の準備を進め、感染者が出た場合は速やかに利用者を把握できる仕組みを整えたい」と話す。今月31日まで休館予定の高崎アリーナを運営する高崎財団は市の許可が下り次第、再開する方針だ。

 県内野球場は観客席の利用停止を条件に休業要請の対象から外れた。県野球連盟は8月の県小学生総体を無観客で開催する方向で検討する。休校長期化による夏休み短縮や高校野球群馬大会の繰り下げ、新型コロナウイルス再流行などの可能性を考慮し、大会期間延長も視野に入れる。

 県グラウンド・ゴルフ協会は約40の下部組織に活動を控えるよう求めたものの、地域で自粛の度合いが異なった。多くの自治体が公共施設の再開に踏み切れば、活動実態の差を縮小できるとみる。嶋岡一司会長は「これ以上自粛が長期化したら、高齢者の体力低下が懸念される。少人数の練習再開などを呼び掛けたい」と話した。

 現状の警戒度3は休業要請の対象に学校が含まれ、若年層のクラブは休校解除の警戒度2への引き下げが転換点となる。

 前橋市の若宮ミニバスの毛呂裕臣コーチは学校再開に合わせて練習をスタートしたいとし、「練習時間を男 女や学年で分け、息苦しくない布製のスポーツマスク着用も検討する。徐々に運動できる機会を設けたい」という。県小学生バレーボール連盟は各クラブの活動再開について、「中高生の部活動再開を一つの目安としている」とした。

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