県中学総体が中止 半世紀以上の歴史で初 代替開催求める声も
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スポーツの祭典として親しまれる「県中学校総合体育大会」。半世紀を超える歴史で初めて中止となった(写真は昨年の開会式)

 コロナ感染症の拡大を受け、群馬県中学校体育連盟(清水淳会長)は19日までに、今夏に開催予定だった第55回県中学校総合体育大会の中止を決めた。1966年の第1回大会以来、中止は初めて。冬季の駅伝とスキー、スケートは引き続き検討する。中学スポーツを巡ってはこれまでに全国、関東大会の中止が発表されていた。

 県中体連は郡市や競技部の意見を聴取して開催可否を議論した結果、競技会場で「3密」(密閉、密集、密接)の徹底した回避は困難との意見が大勢を占め、選手や保護者、競技関係者の安全確保のため中止と結論づけた。3月以降の部活自粛により選手の体づくりなどが遅れ、今後休校が解除されても夏場の大会に向けた準備期間が不足することも影響した。

 県内中学生は、7割近い3万人が運動部に所属。今年も多くの3年生が、予選にあたる郡市大会の突破と県総体出場を目指していた。県中体連には生徒や保護者から3年間の部活の区切りとして、県規模に限らず何らかの大会開催を求める声が複数届いている。

 清水会長は「スポーツを通した人づくり、切磋琢磨せっさたくまによる仲間づくりを目標にやっている。その集大成の場を開けないのは心が痛い。本当に申し訳ない」と話した。

 地域別の大会は各支部と競技部の判断で開催できるが、通学再開など学校生活の正常化を待って議論が進むとみられる。

 第55回県中学校総合体育大会の中止を受け、各競技の関係者は「3年生にどう区切りをつけさせればいいのか」と無念さをにじませた。一方、他の公式戦が予定されている競技もあり、開催に希望を託す関係者もいる。代替試合の実施を求める声も強い。

 「3年生がとても大事にしている大会。どう区切りをつけさせられるか不安」。県中学校体育連盟(県中体連)陸上競技部の小池和幸委員長(伊勢崎あずま)は県総体の意義を強調した。

 小池委員長は、生徒を高いモチベーションで高校に送り出すことが中学の役割と指摘する。「何らかの形で活躍の舞台を整えたい」と考え、群馬陸協などの外部団体とも連携する構えだ。今後予定されるJOCジュニアオリンピック大会県予選などが開催できる場合は、参加枠を増やせるか模索するという。

 昨年の県総体サッカーで初出場初優勝した桐大附の乾智貴顧問も、他の大会に望みをつなぐ。部活動やクラブチームが一緒に参加する県大会がまだ残されており、「県総体2連覇を目標にしていたので中止は残念。ただ他の試合に切り替えたい」と前を向く。

 代替試合を求める声も。県中体連ハンドボール部委員長で、昨年まで4年連続で県総体男子を制した富岡南の白石淳監督は郡市大会の開催可否を注視するとともに、「競技団体か郡市で代替試合ができないか。3年生に気持ちの区切りをつけさせてあげたい」と語った。

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