NPBドラフト会議 群馬県勢は3選手がドラフト3位指名
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仲間に担がれて、笑顔でガッツポーズする日本ハム3位指名の古川(左)と、阪神3位指名の佐藤=上武大グラウンド
チームメートに肩車で祝福される小川
ヤクルトの育成ドラフト1位指名を受け、野球部の仲間から祝福を受ける健大高崎高の下=同高

 プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)は26日、東京都内のホテルで行われ、県勢は大学生の上位指名が相次いだ。上武大の佐藤蓮投手は阪神が、同じく上武大の古川裕大捕手は日本ハムが、国学院大の小川龍成内野手(前橋育英高出身)はロッテがそれぞれ3位で交渉権を獲得した。育成ドラフトは、健大高崎高の下慎之介投手が1位でヤクルトに指名された。

 上武大の佐藤と古川はドラフト会議直前までグラウンドで練習を行い、ミーティングルームで行方を見守った。指名が決まると谷口英規監督と3人でグータッチを交わし喜び合った。上武大からのプロ入りは、昨年西武に1位指名された宮川哲投手に続き2年連続。

◎「大事な試合を担える投手に」 佐藤

 佐藤がプロ志望を決意したのは、わずか2カ月ほど前。「まさか3位で指名を受けるとは。本当にビックリ。諦めずにやってきて良かった」と驚きを隠さなかった。

 夏の関甲新エキシビジョントーナメントと秋季リーグは抑えを中心に活躍したが、それまでは1年時に手術した右肘の回復が遅れ公式戦の登板はなかった。新型コロナウイルスによる活動自粛中に、上武大先輩でDeNAの井納翔一投手を参考にフォームを改造、球速が155キロに上がり、プロへの手応えを得た。

 阪神の印象は「ファンの勢いがすごい」とし「それに勝る気持ちで臨みたい」。藤浪晋太郎の速球に魅力を感じ、技術を吸収して160キロを目指す。「大事な試合を任される投手になる。高校の先輩で広島の大盛穂選手や古川と勝負したい」と目を輝かせた。

◎「打てる捕手で開幕1軍を」 古川

 今季は主将としてチームの勝利を一番に考えてきた古川だが、この日ばかりは自分の夢がかなうことを願った。「名前を呼ばれた瞬間はホッとした。(日本ハムは)チームの雰囲気が良さそう」と3位指名を喜んだ。

 巨人の捕手で中軸だった阿部慎之助2軍監督を目標に置く。「打てる捕手として開幕1軍を目指したい」。

 強肩強打で上武大では2年時から先発出場し、中軸を担った。3年時に大学日本代表入りを果たし、昨秋の関甲新リーグでは首位打者に輝くなど、ベストナインを3度受賞した。「人間的な成長ができ谷口監督に感謝している。技術面では送球のぶれが減り、打撃では左投手への苦手意識が消えた」と進化を遂げた。

 チームは関東地区選手権(11月9日から横浜スタジアム)で大学最後の戦いに挑む。「今日のことは忘れて優勝目指し集中する」。選手、主将として集大成で臨む覚悟だ。

◎抜群の守備力「持ち味出す」 小川

 抜群の守備力を誇る小川が勝負のスタートラインに立った。ロッテの3位指名を受けた26日、国学院大で会見を行い「緊張して不安だったが、自分の名前を呼ばれてほっとした。守備の評価をしてもらえるように持ち味を出したい」と声を弾ませた。

 安定したグラブさばきで遊撃を守り、俊足も備える。前橋育英高3年時に主将として甲子園に出場。国学院大では1年春からリーグ戦で経験を積み、2年春にはベストナインに選出。昨年は大学日本代表として日米野球に出場した。

 ロッテの印象について、「試合を見に行ったこともあるし、身近なチーム」と話す。同じパ・リーグには前橋育英高でともにプレーした右腕・高橋光成(西武)がおり、「パは良い投手が多く、すべての対戦が楽しみ」と心待ちにしている。

 兄の駿輝さん(同高コーチ)は捕手として2013年の甲子園で優勝。自らも聖地の土を踏んだが、初戦で敗れた。「チーム成績は兄に負けた分、プレーヤーとしての成績はどうしても兄に勝ちたかった。とにかくプロ野球選手になることが一番だった」と明かす。足跡を残すための挑戦が再び始まる。

◎「一日でも早く1軍の舞台に」 下

 健大高崎高の下慎之介は、青柳博文監督らとドラフト会議の中継を見守った。ヤクルトから育成1位で名前を呼ばれると、ほっとした様子。同校初となる投手の高卒ルーキーとなり、「夢にまで見た舞台に立つ資格を得られてうれしい」と喜んだ。

 143キロの速球と大きく変化するスライダーを武器とする。主戦として昨秋の明治神宮大会の準優勝に貢献、今夏の県大会でも22回を投げて22奪三振と個人としては好成績を残した。入団後は「ストレートの球速アップに取り組み、得意の変化球を生かして戦いたい」と意気込む。

 複数球団から注目を浴びた大型左腕は、入学当初から異彩を放っていたわけではない。球速が120キロ台で、周りは全国から集まった粒ぞろい。「自信がなかった」ものの、必死の筋力強化などで球威が増し、2年秋には最速140キロの本格派にまで成長を遂げた。

 支配下登録を獲得するために今後数年が勝負になる。巨人に育成1位で入った2学年先輩の山下航汰は1年目で支配下選手契約を結んだ。「自分も山下さんに続き、一年でも一日でも早く登録されて、1軍の舞台で投げたい」

 一緒だった両親も安心した表情を浮かべた。父の昌樹さん(49)は「じっくりと体をつくって、育成の星になってほしい」。周囲の期待を背負ってプロへ向かう。

 さとう・れん 1998年4月生まれ。静岡県出身。飛龍高―上武大。188センチ、101キロ。右投げ右打ち。

 ふるかわ・ゆうだい 1998年6月生まれ。福岡県出身。久留米商高―上武大。188センチ、90キロ。右投げ左打ち。

 おがわ・りゅうせい 1998年4月生まれ。館林市出身。前橋育英高―国学院大。171センチ、72キロ。右投げ左打ち。

 しも・しんのすけ 2002年6月生まれ。高崎市出身。健大高崎高。183センチ、87キロ。左投げ左打ち。

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