パナソニック3年連続決勝へ ラグビー日本選手権・トップリーグ
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トヨタ自動車-パナソニック 前半、ラインアウトからパスを出すパナソニックのワイクス(上)=大阪・ヤンマースタジアム長居
SOで先発し、勝利に貢献したパナソニックの山沢

 【大阪=椛沢基史】ラグビーの日本選手権兼トップリーグ(TL)決勝トーナメントは6日、大阪・ヤンマースタジアム長居で準決勝2試合が行われ、パナソニックワイルドナイツ(白組1位)は17-11でトヨタ自動車(赤組2位)を破り、3年連続で決勝に進出した。もう1試合はサントリー(赤組1位)が49-7でヤマハ発動機(白組2位)を下した。2年連続で同じ顔合わせとなる決勝は13日午後2時15分から、東京・秩父宮ラグビー場で行われる。


 ▽準決勝
 パナソニック 17-11 トヨタ自動車
       (14-3)
       (3-8)
 トヨタ 0013 1018 11
     TGP前 TGP後 計
 パ ナ 22014 0013 17


◎我慢の守備で主導権渡さず

 世界的な名将2人が口々に言う。「紙一重のゲームだった」(トヨタのジェイク・ホワイト監督)「運に任せた部分もあった」(ロビー・ディーンズ監督)。激しく、厳しい準決勝。パナソニックはこれまでになく追い詰められた。

 前半に圧倒していたスクラムは後半のメンバー交代で優位を覆され、密集で何度もボールを強奪された。今季逆転劇が目立つ「終盤のトヨタ」が時間とともに本領を発揮し、じり貧の気配も漂った。

 一手でも誤れば、すぐさま王手をかけられるような難局。勝ち切れたのは一撃必殺の速攻でなく、隠忍自重の守備があってこそだ。

 ラインアウト20本中5本を失敗に追い込み、最後まで思い通りにさせなかった。立役者のロック、サム・ワイクスは「キックを多用する相手だから本数が増えるのは分かっていた」。プレッシャーをかけ続け、後半30分すぎにも自陣で相手ボールをかすめ取り、勢いをそいだ。

 さらに、かつてワールドカップを制したホワイト監督に「敗因」と悔しがらせた、フランカーのデービッド・ポーコックの職人芸。密集に長い腕を伸ばして相手のボールを奪い取り、ピンチが続いた終盤戦は勝敗を分けそうな場面でことごとく失点の芽を摘んだ。

 「予想以上に苦しい試合になったが、これこそがプレーオフ(決勝トーナメント)」とディーンズ監督。先制トライと2度のボール奪取が際立ったWTB福岡堅樹は「緊張もあったと思う」。次こそは-、が皆の思いだろう。

◎SO山沢が躍動

 大器と言われる若手SOが2年連続の大舞台で片りんをのぞかせた。山沢拓也が2トライを演出し、ゴールも三つ決めて勝利に貢献。現役大学生だった昨季から、さらに成長した姿を見せた。

 前半キックオフを蹴り損ねたミスを挽回した。前半13分、ロックのサム・ワイクスが敵陣深く侵入した直後にロングパスを左翼に回し、WTB福岡堅樹の逆転のトライを呼び込んだ。

 真骨頂は同36分。自陣でボールを受けると「広がっているのが見えた」と守備網を切り裂き、約20メートルを独走。サポートに走ったCTBディグビ・イオアネのトライをお膳立てした。

 トヨタ自動車のジェイク・ホワイト監督も「(トップリーグで)10シーズンはプレーしているような風格があった」とたたえた。ゲームメークに関して本人は反省しきりだったが、伸びしろはまだまだありそうだ。

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