《東京パラリンピック》柔道の永井メダルに届かず
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男子73キロ級(視覚障害)敗者復活戦 必死に攻める永井(中之条町出身、学習院大職、左)=日本武道館(撮影・入山亘)
 

 東京パラリンピック第5日の28日、トライアスロンの男子で運動機能障害PTS4の宇田秀生(34)=NTT東日本・NTT西日本=が銀、視覚障害の米岡聡(35)=三井住友海上=が銅メダルに輝いた。この競技で日本勢の表彰台は初めて。

 競泳は男子150メートル個人メドレー(運動機能障害SM4)で鈴木孝幸(34)=ゴールドウイン=が3位に入り、今大会3個目のメダルを獲得。陸上男子走り幅跳び(義足・機能障害T63)で前回大会2位の山本篤(39)=新日本住設=は自身のアジア記録を更新したが4位だった。

 陸上女子400メートル(上肢障害T47)の辻沙絵(26)=日体大教=は5位、同走り幅跳び(義足・機能障害T64)の中西麻耶(36)=阪急交通社=は6位。

 車いすラグビーで、日本は準決勝で英国に49-55で敗れた。
 卓球女子シングルス(知的障害)の伊藤槙紀(36)=CTCひなり=は銅メダルを獲得した。

 県勢では、由井真緒里(18)=上武大、前橋西高出身=が、競泳女子100メートル平泳ぎ(運動機能障害SB5)で日本記録を更新したが、予選敗退に終わった。柔道男子73キロ級(視覚障害)の永井崇匡(たかまさ)(26)=学習院大職、中之条町出身=は2回戦で敗れ、敗者復活戦に回ったが、メダルに届かなかった。

攻め貫く◎
 地元開催のパラリンピックで、男子柔道73キロ級(視覚障害)の永井は最後まで攻めの姿勢を貫いた。

 1回戦に勝ち、2回戦で敗れた後に迎えた 敗者復活の2回戦。永井とリトアニアの選 手が技ありを1つずつ取り合い、残り時間が1分となるところだった。相手が下がったところ、勝負をつけようと 永井が小外刈りいくと、逆に一本背負いを決められた。「緊張があったのか、なかなか自分の動きができなかった」。最後まで動きの硬さを修正することはできなかった。

 1回戦はアルゼンチンの選手に試合開始直後の39秒でともえ投げを決めたが、2回戦はロシアの選手に、ともえ投げからの押さえ込みで敗れた。攻めの姿勢で、積極的に技を仕掛ける一方で、掛けきれずに反撃を受ける場面も多く、敗れた2試合ともに同じ展開から技を決められた。

 小学1年の時に中之条町の道場で柔道を始めた永井にとってパラリンピックは憧れの舞台だった。2015、16年の全日本視覚障害者柔道大会を連覇し注目され、18年のアジアパラリンピックで銅メダルを獲得した。今回もメダルを狙っていたが、新型コロナの影響で延期になった1年間に磨いた足技を繰り出すことはできなかった。

 永井は「自分のやるべきことができなかったのが残念。お世話になった人に恩返ししたいとやってきたが、この結果は仕方ない」と自らに言い聞かせるように言葉を絞り出した。

 メダルには届かなかったが、力は見せた。パラリンピック柔道男子の遠藤義安監督は「上を目指せる選手。今やっていることを継続すれば、成長した姿を見せられるはずだ」と3年後のパリ大会に向けて期待を込めた。
(新井正人)

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