野球審判員 登録者減でピンチ 10年後の国体に影響? 勧誘強化

 群馬県内の野球審判員の減少に歯止めがかからず、関係者が頭を悩ませている。県野球連盟審判部によると、登録者は現在約460人。10年前と比べておよそ160人減り、平均年齢は60.5歳と高齢化も顕著だ。将来の“大量退職”も懸念されており、高校野球はもちろん、群馬開催となる2028年国体にも影響を及ぼしかねない状況にある。

◎1級取得に最短でも8年 「派遣は多くて週1日」強調

 小学生の学童軟式に始まり、中学、高校と続き、社会人、還暦、古希まである本県は、全国でも屈指の「野球県」。それぞれの年代の大会には必ず審判員がつき、特に高校生、社会人の硬式野球では練習試合に複数人が派遣されることも少なくない。

 近県にはない手厚い態勢が特徴の群馬県だが、審判部の酒井明男部長は「今のまま審判員が減り続ければ、この先も同じ対応ができる保証はない」と打ち明ける。一時は700人を超えていたが01年ごろから減少が著しい。11年から12年にかけては30人以上が辞めており、今後も短期間で激減する可能性も否定はできないという。

 「28年問題」も悩みの種だ。国体では成年男子の軟式と高校野球が行われ、主催県では55歳以下で1級資格を持つ審判員が80~90人程度必要とされる。1級取得には最短でも8年程度かかるため、連盟は危機感を募らせる。

 若い審判員が増えない背景にはスポーツの多様化に伴う、野球人口の減少があるとみられる。同部は保護者や野球部員向けの講習会を開くなど勧誘に力を入れるが、苦戦が続いている。

 「休日が全て審判活動になってしまう」といった誤解も逆風になっている。酒井部長は「今は派遣は多くて週に1日。2週に1日という人もいる。強制はしていない」と“働き方改革”が進んでいると強調する。

 実績を積めば甲子園球場で高校野球の審判をすることもできる。酒井部長は「仕事以外に人脈が広がるのも魅力。野球経験者はもちろん、少しでも興味のある人は声を掛けてほしい」と呼び掛けている。

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