来年就任の初代GMに意欲 プロ野球・西武の渡辺久信SDに聞く
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来年1月に西武初代GMに就任する渡辺久信SD。「責任ある役割を全うしたい」と意気込む=埼玉・メットライフドーム

◎責任ある役割全う/プロは結果が全て

 プロ野球西武の渡辺久信シニアディレクター(SD)兼編成部長(53)=群馬県桐生市出身=が、来年1月1日付でゼネラルマネジャー(GM)に就く。前橋工高を経て西武などの投手として活躍した後、監督就任1年目の2008年シーズンにはチームを日本一に導いた。これまで惜しみなく「ライオンズ愛」を貫き続けてきた。新たなステップとなるGM就任を前に、意気込みやチームに抱く思いを聞いた。

―GM就任が決まった。
 西武としては初めての役職となる。今までもそれに近い仕事はしてきた。ただ、最終的には本部長と物事を決めてきた。今後は金銭以外の面で最終的な決定権がある。さまざまな判断を下さなければならない立場だ。責任ある役割を全うしたい。

―振り返れば2013年オフに監督退任。SDとなった。
 監督を退くまではずっと現場だった。SDになって組織づくりから編成、選手強化、若手育成など多様な仕事に取り組んだ。チームの現状を把握するため選手と行動することもあったし、補強のために外国人も見て回った。勉強させてもらう期間だったと思う。

―今季は爆発的な攻撃力で10年ぶりにリーグ優勝。取り組みが実った形だ。
 打線が非常に目立った。シーズン序盤が良く、その後落ちることも想定したが1年通して安定した力を発揮した。投手力は足りない部分も出たが、10年ぶりの優勝がかかっていたので、補強で足りないピースを埋めていく作業を進めた。

―残念ながら日本シリーズ出場は逃した。
 短期決戦は難しい。ただ、長いシーズンを勝ち抜いてリーグ優勝したことに大きな意味がある。

―10月のドラフト会議では育成選手を含め6人の投手を獲得した。
 投手優先で取ったが、ドラフトのルーキーに期待するのは酷。上位は即戦力だが、既存の選手を育てていくことも大事になる。年代に偏りのないチームづくりを考えている。

―1位の松本航投手(日体大)への期待は大きい。
 今年のドラフト選手の中では間違いなくナンバーワンの力を持っている。

―来季はポスティングやFAで主力の菊池雄星投手、浅村栄斗内野手、炭谷銀仁朗捕手が抜ける。
 当然戦力ダウンするが、FAに関して言えば選手の権利。誠意を示して残ってほしいという話はしたが、選手が決めることだ。

―高橋光成投手(前橋育英高卒)に期待する群馬県民は多いが、今季は2勝1敗に終わった。
 けがをして、つまずいてしまった。本人も分かっていると思うが、体のケアは自分できちんとしなくてはならない。プロなので結果が全て。今はすごく、もがき苦しんでいる時だと思う。

―これまでSDとして、アマチュア野球も熱心に視察してきた。群馬県の高校野球界をどう見ているか。
 レベルは非常に高い。日本全国の中でも群馬の高校生は上の方にいる。

―母校の前橋工の球児も頑張っている。
 勝ってはいるが、甲子園にはたどり着けていない。選手の集まり方が昔とは違うようだ。ただ、甲子園に 出るだけが高校野球ではない。3年間は 短いが密度は濃く、共にした仲間は長く付き合える。

―西武は前橋で来年5月にロッテとの公式戦がある。
 群馬にも熱心な西武ファンが多い。非常に魅力あるチームになっているので、ライオンズらしい面白い野球を見てほしい。

《略歴》
 1965年8月生まれ。前橋工高―西武―ヤクルト―台湾・勇士。83年のドラフト1位で西武に入り、速球派の大型投手として活躍した。3度の最多勝など多くのタイトルを取り、西武の黄金時代を支えた。2001年に現役を引退。04年西武2軍コーチ、05年2軍監督となり、07年10月から1軍監督を務めた。13年に監督を退任してSDに就任。17年1月から編成部長を兼務している。

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