《夏に懸ける》チャンスは逃さない 高校野球群馬大会の注目打者
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攻守でチームを引っ張る市太田の武藤(左)と長打力に磨きがかかった前橋工の小暮(右)

◎パワー生かして安打量産 市太田・武藤良介
 春は準々決勝まで毎試合安打を放って打率4割2分8厘を記録し、ノーシードからの8強入りに貢献した。市太田で4番に座る好打者は176センチ、85キロの体格が生むパワーを生かして好球必打を徹底する。正捕手としてもタイプの異なる4投手をまとめ、攻守でチームをけん引する。

 逆方向を意識し、甘い球は初球からでも、3ボールからでも積極的に振る。パワーがある分、ミートすれば鋭い打球が右中間を引き裂く。「夏は警戒されて甘い球はなかなか来ないと思う。一球を一発で仕留めるよう練習してきた」

 桐生第一に1―3で敗れた春の準々決勝が一層の成長を促した。速球を打つのが得意だが、相手投手に変化球主体で攻められて4打数1安打に終わった。引きつけて打つ練習を積み、さまざまな球への対応力も身に付けた。

 捕手としても各投手の性格を読み、力を引き出せるよう工夫を重ねる。強肩も持ち味だ。「チームを優勝に導きたい」と、揺るがぬ覚悟で夏に挑む。

 むとう・りょうすけ 2002年3月生まれ。176センチ、85キロ。右投げ右打ち。太田休泊中出身。


◎ミート力に絶対の自信 前工・小暮杏介
 春の県大会3試合で打率5割8分3厘をマークした。「感覚をつかんだ」打撃は、長い捕手経験を生かして相手投手の癖を見抜き、コースに合わせた打ち分けを意識する。ミート力に絶対の自信がついた。

 小学1年当時に二つ年上の兄と、コーチだった父の影響で野球を始めた。中学で硬式に移ったが「3年生を前に野球が嫌になって辞めた」。それから2カ月間は自身から野球を遠ざけてきたが、すぐに学校の部活で軟式に復帰。白球が好きで仕方がない自分に気付いた。

 1カ月前の山梨遠征。内角に入ってくる変化球を捉えて「打った瞬間に分かった」という高校初の本塁打を記録した。「(高校野球)引退までもう打てないと思っていたから、『よっしゃ』という感じ」。最後の夏を前に打撃で一皮むけ、主将としてだけでなく主軸としてもチームを引っ張る覚悟が固まった。

 強豪公立で鍛え直そうと前橋工を選んだ。巧みな打撃のみならず、捕手としての機敏な動きは五十嵐卓也監督の折り紙つきだ。夏の主役は譲らない。

 こぐれ・きょうすけ 2001年8月生まれ。165センチ、68キロ。右投げ左打ち。藤岡鬼石中出身。

◎その他の注目選手
 前橋育英の丸山大河は春季大会県予選5割6分2厘の高打率で優勝に貢献した。健大高崎の主砲伊藤雄紀は関東大会の専大松戸戦で好投手から2安打を放つ意地を見せた。

 4強の桐生第一は工藤ナイジェルが内外角を打ち分ける巧打を見せる。樹徳は打率4割超の青木珠祐、主砲山路洸太らを中心に大量得点を狙う。

 8強勢も見逃せない。市太田の木村彪太郎は4割超と頼もしい。伊勢崎清明は2年生スラッガー長瀬晴人に期待がかかる。前橋商の長尾瞬は春に3回戦まで毎試合長打を放った。館林商工は179センチの松沢悠大が強烈な打撃を見せる。

 春16強の各校では高崎商大附の小林幸之助が6割超、前橋東の久保優輝が5割超と高打率。ノーシード勢も侮れない。

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