令和初 夏の頂点へ 全国高校野球群馬大会が開幕
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整列し上毛新聞敷島球場に集った球児たち
選手宣誓する利根商の高橋主将
(左から)始球式で大役を終え、スタンドへ手を振る群馬エンジェルスの植田投手(奥)と大内捕手、先輩球児へ応援メッセージを贈る新町イーグレットの荒谷主将

 第101回全国高校野球選手権群馬大会が6日、前橋市の上毛新聞敷島球場を主会場に開幕した。部員不足に伴う連合チームは前年と同じ三つで、四ツ葉学園中等・玉村・尾瀬、榛名・富岡実業、下仁田・松井田・板倉がそれぞれ組んで出場。67校62チームによる甲子園切符を目指した戦いが火ぶたを切った。

 入場行進は前年優勝の前橋育英を先頭に、各チームが元気よく掛け声を出してグラウンドを一周。会場の手拍子と行進曲が響く中、胸を張って戦いの場に集った。全体の先導役は農大二3年の永井勇輝さんが務めた。

 主催者のあいさつで、県高野連の二渡諭司会長は長年、高校野球が愛される理由に公正な勝負や友情、闘争心を挙げ、「新しい時代になった今こそ三つの精神を心に刻んで」と呼び掛けた。

 選手を代表し、利根商の高橋晃生主将が「野球の魅力を次の100年に残していけるよう、試合終了まで諦めずに戦う」と宣誓。少年野球の新町イーグレットの荒谷貴之主将(高崎新町二小6年)が「仲間を信じ、最高の熱い大会にしてください」と先輩たちにエールを送った。始球式は女子軟式野球、群馬エンジェルスの植田冴華投手(藤岡東中3年)と大内彩羽捕手(藤岡小野中3年)のバッテリーが務めた。

 大会初日は同球場と高崎城南球場で1回戦2試合ずつを実施。決勝戦は27日を予定している。

◎令和の幕開け 堂々と宣誓…利根商・高橋主将
 テスト期間明けから猛練習してきたという利根商の高橋晃生主将の選手宣誓はよどみなかった。「100回にわたり繰り広げられた名勝負、歴史の詰まった選手権でプレーすることを誇りに思う」。令和の幕開けを担う自負をにじませた。

 和田滉鷹こうよう副主将と相談して「野球に懸ける思い」や「感謝の気持ち」を表したフレーズを出し合い、一つにまとめた。事前に全校生徒に披露する機会もあり、「寝ている時も口に出ていたような」と振り返るほど熱心に取り組んできた。

 元プロ野球オリックスの高橋信夫さん(巨人ブルペン捕手)を伯父に持ち、同じ利根商で飛躍を志して進学した。「家族の支えで野球ができている。この大会で夢に向けて活躍したい」と力を込めた。

◎「同じ思い持つ仲間がいる」…新町の荒谷主将応援メッセージ
 応援メッセージを送った学童野球の新町イーグレット(高崎)の荒谷貴之主将は「『最終的に勝負を決めるのは自分』という言葉を試合で思い出し、自分を奮い立たせている」と大好きな田中将大投手(ヤンキース)の名言を紹介。「みなさんも大切にしている言葉と、同じ思いを持つ仲間がいる」と孤独な戦いではないことを強調した。

 新町は8月に全日本学童大会を控える。「チームは打撃練習に力を入れていて準備はばっちり。自分たちも全力を出し切ってきたい」と先輩たちに劣らぬ健闘を誓った。

◎「いいコースに決められた」…始球式の植田さん・大内さんバッテリー
 開幕カードの始球式は、女子軟式野球「群馬エンジェルス」の2人が務めた。植田冴華さん(藤岡東中3年)の鋭い速球が、捕手の大内彩羽さん(藤岡小野中3年)のミットに収まると、スタンドから拍手が沸いた。

 植田さんは「学校で練習した。いいコースに決められた」と喜んだ。大内さんは今大会について「各チームが特色をどう生かすか見たい」と話した。

 中学1年時にバッテリーを組み、8月の全国大会に向け練習を重ねている。「今までは1勝(止まり)。それ以上の成績を残す」(植田さん)と目標を力強く語った。学校が違うため、部活ではライバルになる。互いに切磋琢磨せっさたくまし成長することを誓った。

◎170人 迫力の演奏…農二吹奏楽部
 開会式の行進曲や式典のファンファーレを農大二吹奏楽部の約170人が担当した。100回大会を記念した昨年の前橋育英との合同演奏からさらに人員が増え、迫力の演奏を響かせた。

 約25分続いた選手行進が正念場だった。行進の歩調やチーム紹介のアナウンスに合わせつつ、吹きっ放しの体力勝負でもあった。有賀菜千なち副部長(3年)は間近を行進する選手に元気をもらい、「最後の大会に懸ける気持ちは分かる。頑張ってほしいと(楽器を)吹いた」と汗をぬぐった。

◎「個性を大切に」チーム目指した…渋川の小泉部長に育成功労賞
 開会式に先駆け、日本高野連の育成功労賞の表彰式が行われ、伊勢崎東(現伊勢崎高)で監督、高崎工と勢多農林、渋川で監督と部長を歴任し、現在も渋川の野球部長を務める小泉雄一教諭(61)に表彰状と盾が贈られた。

 前橋高在学時に主将として春の県大会で優勝。東京学芸大卒業後に小学校教諭を経て、1989年伊勢崎東に赴任。「選手の個性を大切に」するチームを目指してきた。「野球の楽しさは打つこと」と現在も打撃投手を務め選手に助言する。「群馬から世界に羽ばたくスラッガーが出てほしい」と期待をする。

「若い指導者に今までの経験を伝えたい。県の野球がもっと盛り上がればうれしい」とエールを送った。

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