《全国高校野球群馬大会》前橋育英 史上初の4連覇で代表決定
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夏の大会4連覇を果たし喜ぶ前橋育英ナイン=上毛新聞敷島球場
5回表育英1死一、三塁、剣持が丸山をかえす中前打を放ち2点目
優勝を決め、応援スタンドに向かって駆けだす前橋育英=上毛新聞敷島

 第101回全国高校野球選手権群馬大会は27日、上毛新聞敷島球場で決勝を行い、第1シードの前橋育英が3―0で前橋商を下し、4年連続5度目の夏の甲子園出場を決めた。群馬大会で夏の4連覇は史上初。令和の幕開けとともに、新たな黄金時代の到来を告げた。全国大会は8月6日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕し、組み合わせ抽選会は同3日に行われる。

 9年ぶりに夏の決勝進出を果たした公立強豪の前橋商に対し、夏の決勝は無敗の私学王者・前橋育英が冷静な試合運びで隙を見せなかった。育英は初回表に須永武志の適時打で1点先制し、五回は剣持京右の適時打で2点目、七回は森脇真聡の適時二塁打で3点目を挙げた。前商先発で大会屈指の好左腕、井上温大に、八回途中までで10安打を浴びせて降板させた。

 前商は四回表1死満塁の危機を堅守で無失点に抑えると、その裏に好機を迎えた。育英先発の梶塚彪雅を捉え、小松誠也と長尾瞬の連続安打などで2死一、三塁とし、西岡龍二が右中間に打球を飛ばしたが、俊足の右翼丸山大河に好捕された。梶塚はこの回を除けば危なげなく、被安打3、死球1で前商打線を完封した。

 夏決勝の前橋勢対決は2010年の前商―前橋工以来9年ぶり。球場には今大会最多の約9千人が詰め掛け、球児たちの一投一打を見守った。

▽決勝(上毛新聞敷島)
前橋育英
 100 010 100─3
 000 000 000─0
前橋商


◎目指すは日本一 4年連続の甲子園へ
 やはり、夏の王者だ。27日の全国高校野球選手権群馬大会決勝は前橋育英が前橋商を3―0で完封し、4年連続5度目の夏の甲子園切符を手にした。いまだ決勝で負けなし。「守備からリズムをつくり、目標である日本一へ」と丸山大河主将は高らかに宣言した。

 前橋育英が完封勝ち。主戦梶塚は被安打3、死球1の安定した投球で、五回以降二塁を踏ませなかった。初回は二塁打の森脇を須永が左前打でかえし先制。五回は剣持、七回は森脇の適時打で加点した。

 前橋商は四回、小松と長尾の連打で1死一、二塁としたが得点ならず。粘る投手陣を援護できなかった。

◎投打で本領 狙い球を絞り攻略
 4連覇の懸かる大一番で、前橋育英が本領を発揮した。前橋商との決勝戦。主戦梶塚彪雅が3安打で完封すれば、打線は12安打と意地を見せた。丸山大河主将は「先制、中押し、ダメ押しで得点、そして守れた。今までで一番いい試合ができた」と胸を張った。

 浮足立たずに、プロ注目左腕を攻略した。左打者は不利とされる相手だったが、荒井直樹監督は「右打者に投げるチェンジアップを投げてこない」と分析。狙い球を直球とスライダーに絞った上位3人の左打者が、7安打2打点を挙げた。

 2番森脇真聡は冷静だった。初回1死から「軌道が変わる前に打てる」と打席の一番前に立った。2球目の変化球を捉え、先制点につながる二塁打とした。3番剣持京右は五回、追い込まれてから、チームで徹底しているノーステップ打法に切り替えた。内角球を仕留めて中前適時打とし「チャンスで打てて良かった。必死だったけれど、チームの決まり事を守れた」と笑顔を見せた。

 昨夏の先輩たちは前評判を覆し、歴代最強打線と呼ばれた健大高崎を破った。だからこそ、3季連続県王者として臨む決勝戦。チームの共通認識は「最後まで何があるか分からない」。3点リードの七回以降、走者なしの引き締まった守備は意識の高さを証明した。

 甲子園で躍動する先輩の姿を入学してからずっと見てきた。遊撃中村太陽は言う。「プレッシャーもあったけれど、『あの場所で野球がしたい』という気持ちの方が大きかった」。連覇は重荷になるばかりではない。勝ち続けるチームで過ごした日々は、力になっていた。(越谷奈都美)

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