健大高崎がセンバツ2連続5度目の出場 強力打線武器に制覇目指す
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選抜出場が決まり、帽子を投げて喜ぶ健大高崎の選手たち=29日午後4時15分ごろ、健大高崎高
センバツ出場が決まり、チームカラーの必勝だるまを手に喜ぶ健大高崎=29日午後4時5分ごろ、健大高崎高グラウンド

 第93回選抜高校野球大会(3月19日から13日間・甲子園)に出場する32校を決める選考委員会が29日、オンラインで開かれ、群馬県の健大高崎が一般選考枠で選ばれた。健大高崎は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった前回大会に続いて、2年連続5度目の選出。群馬県の同一校が連続で選ばれたのは1955、56年の桐生以来、65年ぶり。

 健大高崎は強力打線を武器に、昨秋の県予選を制した。関東大会でも1回戦から順調に勝ち上がった。優勝が懸かった決勝の常総学院(茨城)戦は延長十一回までもつれたが、2本塁打を放って突き放し、2連覇を果たした。

 一般選考枠の割り当ては「関東・東京地区」で6校。例年、関東4校、東京1校を選び、残り1校は両地区の比較で決める。重要な選考資料となる秋季関東大会はベスト4以上が春の甲子園切符をつかむ有力ラインとされ、優勝した健大高崎は選出が確実視されていた。

 出場決定は午後3時45分ごろ、電話で伝えられた。一報を受けた加藤陽彦校長が練習場を訪れて、正式な連絡があったことを部員らに報告した。

 県勢の出場について県高野連の中西信之会長は「秋季関東大会を2連覇した力のあるチーム。群馬県を代表して甲子園でも強力打線を武器に勝ち進んでほしい」と期待を寄せた。

 組み合わせ抽選会は2月23日に実施される。日本高野連は有観客で開催する準備を進める方針を示している。

 昨年は選抜大会が取りやめになったものの、日本高野連が8月に出場32校を招待した「甲子園交流試合」を開催。群馬県からは健大高崎、桐生第一が出場した。

「日本一を目指して」山本一太知事の話
 甲子園では群馬の代表として、日本一を目指して頑張ってほしい。県民と共に、皆さんの活躍を心から応援している。

「高崎の名を全国に」富岡賢治高崎市長の話
 秋の関東大会を連覇して、2年連続の出場決定は素晴らしい。甲子園を沸かせ、高崎の名を全国にとどろかせてほしい。

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◎吉報に士気高める 青柳監督「打ち勝つ野球見せる」
 待望の吉報が届いた。29日に行われた第93回選抜高校野球大会の選考委員会で、健大高崎が2年連続で選出された。念願の甲子園切符に練習場で待機していた部員は喜びの声を上げ、県勢初の優勝を目指して士気を高めた。

 「ご連絡ありがとうございます。ありがたく、お受けします」。午後3時45分ごろ、日本高野連から出場決定の連絡が入り、校長室にある電話の受話器を取った加藤陽彦校長がこう答えた。切った後は期待通りの結果が聞けて、安心した様子。室内練習場で待つ部員に一報を伝えた瞬間に、保護者らから大きな拍手が送られた。

 報告しても表情を変えなかった選手たちだったが、チームカラーである青色のだるまを持ちながら報道陣の写真撮影に臨むと、徐々に笑顔を取り戻した。投打で活躍する野中駿哉は「ひとまず、ほっとした。新型コロナ(ウイルス感染症)で雰囲気が沈む世の中を、プレーで明るくしたい」と開催に感謝。背番号1を付けた右腕高松将斗は「出場によって技術面で一皮むける選手がいる。全体も良い方向に変化できるはずだ」と自他の成長に期待する。

 昨秋の関東大会で打率6割超と好調だった3番桜井歩夢は選抜出場を見据え、大会後も多くの時間を打撃練習に割いてきた。「全国大会では相手投手の失投が少なく、得点するチャンスは限られる。強力な打者が控える後続につなぎ、甲子園を魅了する」と意気込む。

 新型コロナの影響で前回大会の中止が決まり、2年生は上級生が落胆する姿を間近で見てきた。小沢周平主将は前チームで三塁手を務めた山畑陸ら3年生から激励の言葉を受けたといい、「先輩たちの分を背負って日本一になるつもり」。対戦したい投手に智弁学園(奈良)の西村王雅を挙げ、「本塁打を打ちたい」と話した。

 これまで高い機動力を生かした戦い方を展開してきた健大だが、現チームは関東大会4試合で8本塁打を放った打線が強みだ。青柳博文監督は「どこの高校もレベルアップしたと思うが、負けないようにやってきた。健大の打ち勝つ野球がどこまで通用するのか、試合で見せたい」と力を込めた。

◎打線 さらに破壊力 課題の守備も改善
 打力が武器の健大高崎は今冬、7種類の打撃練習を組み合わせ、一日1000スイングを目標に振り込んでいる。バットは金属製を封印し、代わりに約100グラム重かったりグリップが太かったりする4種類の木製を使用。スイング速度や手首の強さが高まり、さらに破壊力が増した。

 冬休み中の練習量は減少したが適度な休息が取れたためか、2年生の平均体重が秋と比べて5キロ増と体づくりは順調だ。昨秋の関東大会で2本塁打を放った1番堀江晃生は「木製を使ったことで力の伝え方がうまくなった。パワーも付いて飛距離が伸びている」と手応えを話す。

 課題に挙げる守備力も改善した。ミスが見られた捕球は、グラブの出し方や倒す角度など基礎から徹底。生方啓介部長は「失策が点に絡んでも打力でカバーしてきたが、全国大会はそうはいかない。重要な局面で確実にアウトを取れるかが勝敗を分ける」とみる。

◎長打を量産 県予選から10試合124安打
 「機動破壊」で知られる健大高崎だが、昨秋は上位から下位まで長打を繰り出せる打線で勝利を積み上げた。県予選から10試合で124安打を放って打率は3割8分9厘に達し、89得点を稼いだ。投手有利とされる選抜大会でも十分通用するだろう。

 主砲はパンチ力がある小沢周平主将だ。関東大会4試合で2本塁打、7打点を挙げて全 国出場への道筋をつけた。3番桜井歩夢は好機を逃さず、打率6割超えの“安打製造機”。1番堀江晃生は常総学院(茨城)との決勝で勝ち越し本塁打を放つなど、勝負強い。冬前から中軸を担う森川倫太郎も長打を量産した。

 投手陣は異なるタイプが継投してきた。県予選決勝から先発するのは強打者としても期待される野中駿哉。変化球でバットの芯を外す投球が持ち味で、昨秋は28回1/3を自責点4と安定した。高松将斗は度胸があり、伸びる速球で相手を押し込む。故障していた本格派の今仲泰一が復調したら、さらに勢いを増しそうだ。

 守備は11失策と課題が浮かび上がる一方で、遊撃吉里竜門、二塁小沢主将を中心に13併殺を奪っており、連係は図れている。選抜大会で自ら崩れず最少失点に抑えられれば、紫紺の優勝旗が見えてくる。

高崎健康福祉大学高崎(高崎市中大類町)
 1968(昭和43)年に群馬女子短大附属高として開校。2001年に男女共学化し、現在の校名に改称した。進学、大進、特進、アスリートの4コースがあり、計1446人が在籍している。校訓は「感謝・奉仕・友愛」。

 硬式野球部は02年に創部。11年の夏の甲子園大会に初出場した。翌年の選抜大会で4強、14年夏と15年春は8強入り。19年秋は県勢40年ぶりの関東大会優勝や、明治神宮大会準優勝を果たした。部員は現在58人。

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