福田治男氏「悔やみきれず」 桐生第一高校野球部監督解任
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
群馬大会2回戦で伊勢崎清明に敗れ、応援席に向かう桐生第一の福田監督=7月14日、上毛新聞敷島

 1999年に桐生第一高監督として全国高校野球選手権大会を制覇した福田治男氏(56)の解任が決まった問題で、同校は31日、群馬県高校野球連盟に監督と部長交代を届け出た。体罰問題のあった前部長は既に解任されており、1日付で今泉壮介監督(38)=事務職員=と佐藤秀太郎部長(35)=教員=が就任する。

 同校を運営する桐丘学園は27日の協議会で監督交代を決定し、28日に決定事項として福田氏に伝えていた。「総合的な経営判断の結果、指導体制の刷新が必要だった」としている。

 上毛新聞の取材に福田氏は、スタッフの体罰や暴言などの問題について「こんなに大きくなると思わなかった。悔やみきれない」と話した。

 関係者によると、成績の重圧があり「(学校側の)風当たりがだいぶ強くなっている」と周囲に漏らしていたという。近年は2014、16年春の甲子園に出場したが、夏は08年を最後に群馬大会敗退が続いた。他校監督は「常に結果を求められているようだった」と苦悩を察した。

 保護者は長時間の練習、選手起用など指導体制に疑問を持っていた。女性保護者は「何かあるとレギュラーに戻れない。子どもがけがをしても、言い出せない雰囲気だった」と明かす。男性保護者は「厳しさは必要だが、暴言や暴力はまずい。指導が難しい社会になっている」と指摘した。

◎「整理つかない」「厳しくも愛あった」 教え子、関係者の声

 県勢初の甲子園制覇を成し遂げ、プロ野球にも多くの人材を輩出―。創部時から30年以上、桐生第一高野球部を率いてきた福田治男氏の解任が発覚して一夜明け、教え子や地元から残念がる声が漏れた。

 甲子園制覇時に主将だった関口智久さん(37)は「心の整理がつかない」とショックを隠せない様子。ともに教え子で、オリックスの小島脩平内野手(31)は「厳しい人だった。下級生の頃から使ってもらっていたので毎日怒られていたが、愛があった」と話し、中日の松井雅人捕手(30)は「寂しい気持ちと解任という形で残念な気持ち。とても厳しかったが、全てが厳しいわけではなく優しさがあった」と振り返った。

 福田氏と20年来の付き合いがあるという久我敏雅さん(64)=桐生市=は「群馬の高校野球を強くした第一人者。辞めるのは一つの時代の終わりを感じる」と話した。

 亀山豊文桐生市長は「数多くのご功績を残されたことに敬意を表するとともに、桐生の名を全国に知らしめていただき、感謝している」とコメントした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事