「力出し切った」 ザスパを今期で退任 森下仁志監督
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退任発表後、初めて報道陣の取材に応じた森下監督

 今季限りで退任するサッカーJ2ザスパクサツ群馬の森下仁志監督が8日、退任発表後、初めて取材に応じた。練習後に報道陣の質問に答え、「自分の力を出し切って勝てなかった。サポーターやスポンサーの方々に申し訳ない」と謝罪の言葉を述べた。チームの今後については「早く方向性を決めて、1人でも多くの選手に残ってほしい」と話した。

―今季限りでの退任となった。
 結果が出なかったら、そうなるのは僕らの世界では当然。誰のせいでもなく、自分の力。全て受け入れて、あと2試合、最後までやりきりたい。

―後悔は。
 何もない。自分の力を出し切って勝てなかっただけ。いつも応援してくれているサポーターやスポンサーの方々に申し訳ないと思っている。

―開幕前から厳しいシーズンが予想された。誤算は。
 スイル(FW姜修一)が入った5月は恐らくリーグで1番になるくらい勝ち点を取っていたと思うが、2年間のブランクもあり、故障で固定できなかった。ストライカーとGKはJ1でも鉄則のところ。そこがガチッとしていれば大崩れはしない。(復帰した)今は負ける試合も少なくなってきた。

―ボランチは中村駿(現山形)の移籍で本職が足りなくなった。
 岡庭(裕貴、MF)を育てるしかなかった。本職ではなかったけれど、才能は発揮している。この間(前節)は(FW高井)和馬と出岡(大輝、MF)、吉田(直矢、MF)と大卒4人で中盤を組んだが、京都相手にあれだけやれた。クラブには彼らを残してほしい。毎年のように主力が抜けている。クラブを挙げて(移籍を)阻止してもらいたい。

―若手起用のデメリットが出た試合も多い。
 それは使った僕の責任。大事なのは選手がそれを自分の糧にしていけるか。成長するための痛みは僕が請け負ってやらないと。負けたことは申し訳ないが、選手が1年でも長くプレーできるよう、育てるのも僕らの役割と思っている。

―中堅、ベテランは出場機会が限られた。
 「好きな選手だけ使っている」とも言われたが、一切ない。若手だけ使うなら、ツボ(DF坪内秀介)も竜樹(小林、FW)も出てない。うちはほとんどの選手がピッチに立った。ベテランは「仁志さんは和馬に甘い」と思っていたかもしれないが、指導者になれば分かる。選手の取扱説明書はそれぞれある。

―30敗するようなチームではなかった。
 たくさん要因があるだろうが、答えは分からない。ただ、この負けを振り返るより、これからに生かしてほしい。

―理想のパスサッカーを現実路線に変える方法もあったのでは。
 それで本当に勝ち点が取れたかどうかは分からない。(以前指揮したJ1)鳥栖のようなメンタリティーがあれば耐えられるが、昨年も失点は多かったから。僕は時間がかかっても、本当に強いチームにしたかった。何年やっても、誰が来ても、哲学があって、同じような指導者、選手が集まる。そうしたら楽じゃないですか。育成も含めて何とかしたかった。

―つらいシーズンになった。
 全くそれはない。サポーターにこんなに囲まれたのは初めてだけど、「何だこのやろう」と思ったことは一回もない。勝てない自分たちが悪い。それだけ。だから今、グラウンドの外で起きていることはすごく残念。でも、みんなこのクラブが好きだから、そうなっているだけ。

 みんなが人生を懸けてやっている。「前橋だ」「高崎だ」とかはどうでもいい。歴史を大事にすればいい。草津で始まったのは事実なのだから。みんなが愛情を持ってクラブに関われば、もっと強くなれる。ガンバ(J1G大阪)もそうだった。今までいた選手、スタッフ、フロント、みんなを大事にしてほしい。そうすれば、もっと愛情ある雰囲気のスタジアムになる。「誰が敵」「誰が味方」とかはどうでもいい。じゃないとサッカーは文化にならない。このチームでプロになりたい子どもも出てこない。1人でも多くの選手が残って、早くクラブの方向性を決めてほしい。みんなが残ってくれれば、クラブの未来は明るい。

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