《サンダーズ終戦 非情の決着(上)》地区V2射程 悔やみきれない選手の無念
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開幕戦で勝利を収めたサンダーズ。終盤にも勝ち星を連ねた

 バスケットボール男子のBリーグが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてプレーオフを含む残り全試合の中止を決め、2部(B2)の群馬クレインサンダーズは東地区2位(34勝13敗)が確定した。中断直前の第28節までに9連勝を飾り、首位仙台と1ゲーム差に迫っていた。逆転目前、2年連続3度目の地区優勝が射程に入っていた中での終戦。悔やみきれない選手の無念、感染拡大につれて増していったリーグの混乱をたどる。

◎前半の足踏み響く
 「チームが波に乗っていた中での中止。すごく悔しい」。シーズン打ち切りが決まった27日、群馬の佐藤文哉主将は東地区2連覇が断たれた苦しさを語った。

■終盤かみ合う
群馬は昨季、B2の2位。1部(B1)自動昇格の成績を挙げながらB1ライセンスがなく、昇格できずに涙をのんだ。今季は2年連続地区優勝とB1昇格を目標に始動した。シーズン中盤まで連係が機能しない場面もあり、接戦を落としたことが多かったが、終盤に白星を重ねていった。

 米国出身センターのギャレット・スタツと他のメンバーがかみ合いだしたのが好調の一因だ。213センチの長身を生かし、ゴール下を攻撃の起点にしやすくなった。206センチのアブドゥーラ・クウソーと2メートルコンビでコートに立つ試合が増え、インサイドを果敢に崩した。

 一時はペイントエリアにボールを預ける時間帯が増え、攻撃が単調になる課題も浮かんだ。だがそれも改善し、ビッグマンが相手守備を引きつけて外角のシューター陣を生かした。新川敬大や古牧昌也ら日本人シューターは要所の3点シュートで存在感を示した。内と外のバランスが整い、攻撃のリズムが加速した。

 平岡富士貴ヘッドコーチ(HC)は「いろいろな選手を試す中で成長できた」と振り返る。クラブ経営も、今季からオープンハウスが新オーナーとなって改善。「われわれの不安が取り除かれたのは大きかった」

■結果論
 地区首位目前での中止決定に、チームは理解を示しながらも歯がゆさを隠さなかった。

 佐藤は今季をこう総括する。「中盤まで勝てる試合をいくつも落とした。それが響いた。今となっては『あの時こうしておけば』と思い起こされるシーズンだった」。結果論だが、悔やまずにいられなかった。

 Bリーグ開幕の2016年からプレーオフに2度進んだ。4年目の今季も、4月1日までのリーグ戦中断がいったん決まった今月19日の時点で進出が確定していた。「守備の強化」「攻守の速い切り替え」を目指す平岡HCの戦略が浸透している成果だ。「常にプレーオフにいける力は付いてきた。悔しいが、これを乗り越えなければならない」と指揮官。不完全燃焼の幕切れの中で、切り替えようと努めた。

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