サンダーズがB1昇格 ブースター歓喜 新たな舞台へ
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悲願のB1昇格を決め、観客に笑顔で手を振るサンダーズの選手=ヤマト市民体育館前橋
B1昇格を決めたサンダーズの選手をたたえるブースター=ヤマト市民体育館前橋(上)、昇格を懸けたサンダーズの試合を観戦する来店客=太田市のイオンモール太田
群馬―越谷 この試合10得点を決め、司令塔としてもチームを引っ張った笠井(13)=ヤマト市民体育館前橋

 バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)は16日、各地でプレーオフの準決勝(2戦先勝方式)を行い、全体1位の群馬クレインサンダーズ(東地区1位)はヤマト市民体育館前橋で越谷(東地区3位)との第2戦に83-71で勝ち、2連勝でB1昇格と2年ぶり2度目の決勝進出を決めた。

 プレーオフでの上位2チーム以内が確定し、サンダーズへのB1ライセンス交付が決まっていることから、来シーズンからのB1昇格が決まった。本県を拠点とするプロスポーツチームが最上位カテゴリーへ昇格するのは初めて。

 試合は、前半から越谷の攻撃に対してディフェンスを積極的に仕掛け、速攻から得点を重ねて36-29で前半を折り返した。後半も攻撃の手を緩めず点差を保った。会場には1725人のブースター(ファン)が駆けつけ、手拍子などで応援しサンダーズの1部昇格を後押しした。

 試合後、平岡富士貴ヘッドコーチは会場のブースターに向け「5年前に就任し今季は3度目の地区優勝を果たし、3度目の正直でやっとB1に行くことができた」と報告した。

 昨年7月に就任した阿久沢毅社長は「B1昇格が決まりほっとしている。B2制覇が目標なので、来週のゲームもしっかりと勝ちたい」と話した。
(新井正人)

さらなる感動期待

 山本一太知事の話 県内初の最上位リーグで戦うプロスポーツチームの誕生を、県民の皆様とともに喜びたい。来季は新たな舞台で、さらなる感動とエネルギーを群馬県にもたらしてくれることを期待している。

このまま優勝を

 来季本拠地となる太田市の清水聖義市長の話 B1昇格が決まって良かった。このまま優勝も決めてほしい。本拠地となれば市民が選手を身近に感じる。

◎夢実現「誇らしい」 サンダーズB1昇格 ブースター1700人歓喜 前橋

 いよいよ昇格だ―。バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)群馬クレインサンダーズがプレーオフの準決勝第2戦の越谷戦を制し、初のB1昇格を決めた16日。会場となった前橋市のヤマト市民体育館前橋には1725人が詰め掛け、力強い応援が送られた。サンダーズが83-71で勝利すると、長年チームを支えてきたブースター(ファン)は喜びを爆発させ、笑顔や涙で選手たちを祝福した。

 勝てば昇格が決まるとあって、会場内は試合前から熱気と緊張感に包まれていた。渋川市の自営業、後藤幹基さん(46)は「地区優勝を果たした2年前、信州にプレーオフで敗れたのを現地で見た。でも、今年のチームは強い。昇格の瞬間をしっかりと目に焼き付けたい」。高崎市の会社員、辻京子さんは「3年前からホーム戦に足を運んで応援している。今日、絶対勝ってくれると信じている」と力を込めた。

 試合は36-29で前半を折り返しハーフタイム。2歳からファンという前橋市の小学4年、塚田武尊君(9)は「(第1クオーターの)トレイ・ジョーンズ選手のダンク、とても興奮した。ハラハラ、ドキドキだけど必ず勝つって信じています」とほほ笑んだ。

 リードを守ったまま試合終了のブザーが鳴ると、選手やブースターはガッツポーズで喜びを分かち合い、ホッとしたような表情も見られた。

 サイン入りの法被を着て応援していた桐生市の会社員、須永千春さん(27)は「(応援してきた)9年間、つらい時も、悲しい時もあったが、今日、この日のために全てがあった」と涙を浮かべた。チーム創設時から家族で応援しているという伊勢崎市の渡辺雅夫さん(76)も「弱かった時も見ているので、本当にここまで長かった。群馬にB1チームができる。うれしくて、誇らしいです」と喜びを語った。

 チームは来季からホームタウン(本拠地)を太田市に移し、B1基準を満たす5千人収容のメインアリーナも2023年に整備される。同市のパート、広瀬由佳さん(33)は「地元に来てくれて本当にうれしい。駅前もサンダーズ一色で盛り上がっている。念願のB1のステージなので、チームのチャレンジをこれからも精いっぱい応援していきたい」と語った。

 ついに手にしたB1へのチケット。セレモニーではこんな横断幕も掲げられた。「祝B1昇格。Let`s go together(一緒に行こう)」
(稲村勇輝)

◎モニター前で拍手、笑顔 太田

 バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)のプレーオフ準決勝第2戦が行われた16日、太田市のイオンモール太田では大型モニターで群馬クレインサンダーズの試合を流し、買い物客が立ち寄って観戦した。来季から本拠地が太田に移るとあって、ファンは待望のB1昇格を喜んだ。

 部活の練習帰りという太田工業高バスケットボール部の斉藤頼羅さん(3年)はチームメート2人と一緒に見守った。同校OBの小淵雅選手をはじめ、各選手の好プレーに拍手を送った。「B1でも活躍し、もっと盛り上げてほしい。サンダーズは個人技が派手で、うちのチームに似ている印象がある。技術を参考にしたい」と話した。

 チームの創設当初から応援してきたという大泉町の会社員、中村隆司さん(49)は勝利と共に昇格が決まると、選手が喜ぶ様子を映し出すモニター画面をスマホで撮影した。「本当にうれしい。本拠地が近くなるので試合を見に行く機会が増えそう。太田や群馬のバスケ熱が高まってほしい」と期待した。
(小泉浩一)

◎サンダーズ プレーオフ準決勝、連勝 最高峰の舞台へ 22日から茨城と決勝、平岡バスケの理想体現

 バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)の群馬クレインサンダーズは16日のプレーオフ準決勝第2戦に勝利し、決勝進出を果たすとともに、初のB1昇格を決めた。ヤマト市民体育館前橋で行われた越谷との試合では持ち味のディフェンスで主導権を引き寄せつつ、前半から得点を重ね、後半も攻撃の手を緩めなかった。決勝(2戦先勝方式)は22日から太田市運動公園市民体育館で行われ、B2制覇を懸けて茨城(東地区2位)と対戦する。

【B2プレーオフ】
 ▽準決勝第2戦(ヤマト市民体育館前橋、1725人)

群馬(東地区1位)2勝8319-1071越谷(東地区3位)2敗
17-19
25-21
22-21

(群馬はB1昇格)

 残り時間を示すボードが10秒から一桁になると、会場は大きな拍手に包まれた。試合が終わると、選手は拍手に応えるなど会場は祝福ムードに。リーグ参入の2016年から目標としてきたB1昇格を決めた試合は、今季のサンダーズの強さを象徴する内容だった。

 平岡富士貴ヘッドコーチ(HC)が就任時から掲げてきたディフェンスから速攻を仕掛ける「トランジションバスケット」が体現された。15日の第1戦で苦しめられた越谷のセンター陣に対し、センターのブライアン・クウェリやセンター兼PFのジャスティン・キーナンらが体を張り、ディフェンスから攻撃の起点となった。

 象徴的だったのは第3クオーターの序盤。クウェリがボールを奪い、PFマイケル・パーカーのレイアップシュートにつなげた。その後もSFトレイ・ジョーンズがレイアップシュートを決めるなど、10連続得点で試合の流れを決めた。

 平岡体制の5年間を集約するようにベンチ入りした全選手がコートに立ち、それぞれの役割を果たした。PG笠井康平は司令塔として試合をコントロールしながら、3点シュートを決めるなど攻撃のタクトを振った。笠井は「全員が自分のできることを実践するチームに成長した」と今季を振り返った。攻撃をけん引したジョーンズ、パーカーも団結力をチームの成長の要因に挙げた。

 「前人未到」をスローガンにB2最多勝利、B2優勝を目標に掲げた今季のサンダーズ。地区優勝、リーグ最多勝率、B1昇格と次々と目標をクリアして、最後に残されたのはB2制覇だけになった。平岡HCは「最後にやるべきことがある。2試合勝って終わりたい」と決勝に向けて気持ちを切り替えていた。
(新井正人)

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